絵本

「おつきさまこんばんは」は何歳向け?ねらいやおすすめポイントを紹介!

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夜の空に浮かぶおつきさまが優しく微笑む絵本「おつきさまこんばんは」。

1986年の発売以来、今も多くの家庭で読み継がれている名作です。

赤ちゃんの“はじめての絵本”としても人気で、あいさつや感情の表現を自然に身につけられる内容になっています。

この記事では、絵本の魅力や対象年齢、ねらい、そして寝る前に読みたいおすすめポイントまで、分かりやすく紹介します。

「おつきさまこんばんは」の魅力と人気の理由

「おつきさまこんばんは」は、林明子さんが描くあたたかく優しい世界観が魅力のロングセラー絵本です。

夜の静かな空を背景に、明るい黄色のまんまるなお月さまが微笑む様子は、見るだけで心が落ち着きます。

シンプルな言葉と展開ながら、赤ちゃんでも集中して楽しめる点が長年愛される理由です。

絵本の基本情報

作品名 おつきさまこんばんは
作者 林明子
出版社 福音館書店
発行年 1986年
対象年齢 0〜2歳
ページ数 約20ページ
サイズ 約18cm × 18cm(持ちやすい正方形)

1986年に発売され、今も多くの家庭や保育園で読まれています。

濃い青の夜空と金色のように輝くお月さまの対比がとても美しく、まだ視力が未発達な0歳の赤ちゃんにも見やすい配色になっています。

内容もやさしい言葉とリズムで構成され、はじめての読み聞かせにもぴったりの一冊です。

シンプルなのに愛され続ける理由

「おつきさまこんばんは」は、文章も絵もとてもシンプルです。

それでも30年以上も読み継がれているのは、登場するキャラクターの表情や展開に“感情の動き”があるからです。

お月さまが隠れてしまうときのハラハラ感、また顔を出したときのホッとする安心感

この小さな変化が、子どもの心をしっかりつかみます。

さらに「こんばんは」というあいさつのくり返しがリズムになり、読むたびに落ち着いた気持ちを誘います。

どんな年代の子にも心地よいテンポで読めることが、この絵本が時代を越えて愛される理由です。

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「おつきさまこんばんは」は何歳から楽しめる?対象年齢をチェック

この絵本は、0歳から2歳ごろまでの子どもにおすすめです。

発達段階に合わせて感じ方や楽しみ方が変わるので、成長に合わせて長く読めるのも特徴です。

0歳:色と形を楽しむ“はじめての絵本”にぴったり

0歳の赤ちゃんは、言葉よりも色や形に反応します。

「おつきさまこんばんは」は、夜空の青と月の黄色というコントラストがはっきりしているため、まだ視力が弱い赤ちゃんにも見やすい絵本です。

大きなまるい月の形や、穏やかな表情に惹かれて、自然とページをじっと見つめる姿も多く見られます。

お月さまの表情の変化を通して「笑ってるね」「隠れちゃったね」と声をかけることで、赤ちゃんの感情や反応も豊かに育っていきます。

1歳:ストーリー展開を感じ取れる時期

1歳を過ぎると、簡単なストーリーを理解できるようになります。

この時期の子どもは、雲がお月さまを隠したり、再び現れたりする展開を“いないいないばあ”のように楽しみます。

「どこに行ったの?」と不安を感じ、「また出てきた!」と喜ぶ、この感情の流れが心の成長を助けます。

また、何度も登場する「こんばんは」というあいさつをまねして言うようになり、言葉のやりとりを覚えるきっかけにもなります。

2歳:寝る前の習慣づくりにおすすめ

2歳ごろは体力がついて、なかなか寝たがらない時期でもあります。

そんなときにこの絵本を寝る前に読むことで、自然と落ち着いた気分に切り替えられます。

静かな夜空と優しいお月さまの表情が、子どもの心を安心させ、穏やかな睡眠へと導いてくれます。

夜のルーティンに取り入れると、親子で穏やかな時間を過ごせます。

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「おつきさまこんばんは」のあらすじと世界観

夜空を舞台にした静かで幻想的な物語です。

赤ちゃんにも分かりやすいシンプルな展開ながら、心があたたかくなるような優しい世界が広がります。

夜空に広がるやさしいストーリー


出典:福音館書店

夜になり、静かな空にお月さまが顔を出します。

途中で雲がお月さまを隠してしまい、一瞬の不安を感じさせますが、やがてまた現れてにっこり笑うお月さま。

この“いないいないばあ”のような展開が子どもたちを惹きつけます。

たった数ページの中に「驚き」「安心」「喜び」という感情が詰まっていて、短いながらもドラマチックな夜の物語です。

月と雲のやりとりが生む安心感


出典:絵本ナビ

お月さまと雲のやりとりは、子どもにとって“安心のリズム”になります。

いなくなったと思ったお月さまが再び姿を見せることで、「また出てきたね!」という喜びを感じるのです。

読み聞かせを通じて、「隠れてもまた会える」「暗くても大丈夫」という気持ちが芽生え、心の安定にもつながります。

夜が少し怖い子どもにも、安心できるストーリーです。

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「おつきさまこんばんは」のねらい

この絵本には、子どもの心とことばの成長を促すさまざまな“ねらい”が込められています。

見る・感じる・まねるという3つの要素が自然に育まれる構成になっています。

感情の動きと想像力を育てる

雲に隠れるお月さまを見てドキドキし、再び顔を出すとホッと安心する。

この小さな感情の起伏を体験することで、子どもは感情の豊かさと想像力を育てます。

また、顔の表情がはっきり描かれているため、「悲しい顔」「笑ってる顔」といった感情表現を自然に覚えることができます。

お月さまがどう感じているかを想像することで、思いやりや共感の気持ちも芽生えていくのです。

「こんばんは」のあいさつを自然に覚える

この絵本の特徴は、何度も登場する「こんばんは」という言葉です。

読み聞かせを通してくり返し耳にすることで、自然とあいさつのリズムを覚えます。

また、読み手が一緒に頭を下げて「こんばんは」と言うことで、子どももまねしてあいさつをするようになります。

我が子もまだ喋れない時期に、ぺこりを頭を下げてこんばんはのまねをしていました。

“楽しいやりとり”の中で身につくのがこの絵本の魅力です。

言葉と動作の両方で「人と関わる心地よさ」を学ぶことができます。

裏表紙まで楽しめる“驚き”の仕掛け

実は裏表紙にも楽しい秘密があります。

お月さまが「あっかんべー」をしている顔が描かれていて、子どもたちが大喜びする仕掛けです。

読み終わったあとに「ねんねしてるね」「あっ、べーしてる!」と遊びながら絵本を閉じることで、読後の余韻も楽しめます。

この仕掛けは、作者・林明子さんが「あかちゃんを驚かせたい」という思いから描いたものです。

実際に我が子も裏表紙のおつきさまを見て、あっかんべーとまねをします!

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「おつきさまこんばんは」のおすすめポイント

この絵本は、親子でのやりとりを通して、自然にあいさつや感情を共有できる点が魅力です。

また、寝る前の静かな時間にもぴったりで、日常のルーティンに取り入れやすい作品です。

子どもとのやりとりを楽しむ

読み聞かせの最中に、子どもが「おつきさまだね」「くもさん!」と反応することがあります。

そんなときは「そうだね」「にゃんにゃんもいるね」と声を返してあげると、やりとりが生まれます。

聞く・答えるという流れが自然に生まれ、言葉の発達を助けます。

この絵本は短く読みやすいので、子どもの反応を見ながら何度でも読み返せるのが特徴です。

あいさつの動作をまねっこしながら読む

「こんばんは」という部分で、読み手が頭を下げておじぎをしてみましょう。

すると、子どもも同じように頭を下げてまねするようになります。

言葉と動作を一緒に行うことで、「あいさつ=楽しいこと」として身につけられます。

無理に教えるよりも、絵本の中で体験的に覚えるのがポイントです。

寝る前の時間にぴったり

「おつきさまこんばんは」は、静かな夜を舞台にしているため、寝る前の絵本に最適です。

読むことで部屋の雰囲気が穏やかになり、子どももリラックスして眠りにつけます。

毎晩の読み聞かせとして続けることで、「この本を読む=眠る時間」というリズムが自然にできあがります。

親子で穏やかな時間を共有できる、寝かしつけ絵本の定番です。

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まとめ

「おつきさまこんばんは」は、0歳から2歳までの子どもに長く楽しめる名作絵本です。

夜空とお月さまのコントラストが美しく、あいさつや感情の表現を自然に学べます。

雲に隠れて再び現れる展開が“安心”を与え、寝る前の穏やかなひとときを作ります。

読むたびに親子のコミュニケーションが深まり、やさしい気持ちで1日を締めくくれる一冊です。